「お受験」日記、その後。

父親がみた小学校受験を終えた子供の日々

私自身のバックグラウンドから思うこと

私自身が通った幼稚園は、"おそらく" 試験を受ける必要のない私立のカトリック系の幼稚園でした(試験を受けた記憶がありません)。
小学校から高校までは公立校で過ごし、大学は私立の医学部に進学しました(医学部に進むつもりはありませんでしたが、状況を考慮した結果です。ちなみに当時は私の両親、親戚に医療関係者はいませんでした)。できれば大学も公立に行きたかったのですが、これは仕方のないことです。
私の高校時代の友人はバラエティに富み、様々な職業に就いています。サラリーマン、教師、編集者、パイロット、法曹など実に多様です。お受験界では気になるであろう進学先は、東京大学早稲田大学慶応義塾大学もあれば、芸術系の大学もありました。私のように医学部に進学した友人も少なくありません。
では、私を含め、そのような友人たちがお受験界を経てきたかといえば、そうではありません。お受験界とはほとんど縁のない生活を送ってきたのではないかと思います。ここで言うお受験界とは幼稚園あるいは小学校受験です。私自身もお受験界とは無縁の学校生活でしたから、今回のお受験界の経験はまさに異次元の世界でした。
ではでは、大学の友人、言葉を変えれば私立大学の医学部に入学してくる人間にはお受験界を通ってきた人が多いのでしょうか。
確かにお受験界を経てきた友人は、高校に比べると多かったように思います。一人一人にお受験界を経てきたか否かを確認はしていませんが、出身高校や「立ち振る舞い」から想像はできます。一方で私のようなお受験界とは無縁の生活を経てきた友人もいます。そんな周囲を見回して、お受験界の重要性あるいは必要性、その有効性、実績などを私は実感あるいは体感することができないのです。
ですから、果たしてお受験界を「生き抜いた」子供たちが将来どのような人生を送るのかと考えた時、正直に言って私には想像ができないのです。高校までは多種多様な友人たちがいました。特に中学までは本当に色々な友人がいました。今思えば「彼らは万引きしてきたものを売りさばいていたのではないか」という友人もいました。まさに世の中には様々な人がいる、ということを身をもって学ぶことができたのではないかと思っています。そして自らの経験に照らして考えた時、お受験界を勝ち抜き、恵まれた生活を送る友人だけに囲まれた学校生活が本当に良いのか、私は疑問に思っています。
一方で、今では公立校は荒んでいるところもあると聞きます。確かにそのような環境に我が子をおくのが良いこととも思えません。しかし、実際に社会に出た時に本当の意味で生き抜く力を身に付けるのにはどちらが良いのでしょうか。
もちろん、私立か公立か、単純に決めることはできないでしょう。それを判断するための材料として、お受験界を通った子供と通らなかった子供のその後を調べたものがあればとても参考になるのではないかと思います。歴史のある「お教室」にはそのようなデータがないのかな、と思ったりしています。